マズローの欲求段階説

組織

私の大好きな、大好きな理論

マズローの欲求段階説

大学の時に習った看護理論の一つで

今では患者さんだけではなく関わる人、職場の人にも当てはめて考えたりしています

世の中にはいろいろな人がいます

自分の理解できないことをするような人もいます

その人たちを理解しようと思う時にこの理論を当てはめて考えたりしています

この理論がすごいと思った出来事

看護学生の時、実習で ALS の患者さんと関わることがありました

ALS、筋萎縮性側索硬化症はとても簡単に言うと体がだんだん動かなくなり瞬きができなくなり息もできなくなってしまい亡くなってしまう病気です

病気を治す方法はまだ発見されていません

患者さん家族ともに奇跡が起こらないかと望んでいる姿を見て感情がとても溢れたこと覚えてます

看護師としてこの患者さんに何ができるだろう、と考えました

難しいですよね、

看護は医療とは違う

できることがないだろうかと思った時に思い浮かんだことがマズローの欲求段階説でした

マズローの欲求段階説とは

こちらの画像はマズローの欲求段階説と、ヘンダーソンの基本的ニードの両方を合わせた図となっています

今回はマズローのみに焦点を当てます

マズローは人の欲求は生理的ニード、安全のニード、所属と愛情のニード、自己尊重のニード、自己実現のニードがあり、そのニード、つまり欲求は段階的に満たされる、と考えられています

  • 生理的ニード、生理的欲求
  • 安全のニード、安全欲求
  • 所属と愛情のニード、社会的欲求
  • 自己尊重のニード、承認欲求
  • 自己実現のニード、自己実現の欲求

ニード=欲求、「所属と愛情のニード」=「社会的欲求」など、呼び方はいろいろあります

外国の本を訳す時にいろいろあったのかな、?

次は一つ一つ見ていきます

生理的ニード

飲食、体温の保持、排泄などの生きていく上での生命活動

それが満たされたら次に、

安全のニード

危険ではない安全な場所を求めるニード

人は精神的、身体的な安全を求める生き物です

それが満たされたら次に、

所属と愛情のニード

社会に属すること、組織に属すること、誰かに愛されるというニード

それが満たされたら次に、

自己尊重のニード

自己が尊重されるというニード

人として認められ、承認されたいというニード

それが満たされたら次に、

自己実現のニード

自己の能力を最大限発揮したいというニード

看護に活かす

ALS の患者さんについて考えると

看護師としてできることはこのマズローの欲求段階説を段階的に患者さんが満たすように支援することでした

生理的欲求については

本人が動くことができなくても看護師がケアすることで満たすことができます

オムツをかえたり吸痰をして呼吸を維持させたり清拭で清潔を保ったり患者さんの生理的欲求を満たす看護ケアを考えました

次に安全欲求については

病院という場所は身体的に安全であるということ私たち看護師が精神的な安全を提供するということそうすることで満たされるのではないかなと思います

次に社会的欲求について

ALS の患者さんは同じ病室に他の ALS の患者さんもいます同じ悩みや苦しみを分かち合える集団の中で生活できることは少なからず社会的欲求を満たしているのではないかと思います

次の承認欲求については

家族また医療者が患者さんに対して承認し尊厳を保持ことで承認欲求が満たされるかと思います

そうして欲求が段階的に満たされれば自己実現の欲求を人は満たそうと動き始めます

患者さんの中には自分の思いを日記で書いて意思表示をする言葉を残している患者さんもいました

私たちは何もできないと考えていたことがマズローの欲求段階説をと照らし合わせることで

私たちがしていることも意味があり大切なことなんだと考えることができました

病気の前では人はたまに無力になります治療法のない病気に至っては尚更のことだと思います

しかし私たち看護師は看護を提供しています

看護を提供することは人が生きる中で支えとなりこんなに素晴らしいものなんだなと思う一つの経験となりました

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